コーシー=シュワルツの不等式



定理

確率変数X、Yについて$E[X^2] \le \infty, E[Y^2] \le \infty$であれば、
$(E[XY])^2 \leq E[X^2]E[Y^2]$
等号はある実数aに対し$P(Y=aX)=1$のときのみ成立。

証明

任意の$t \in \mathbb{R}$に対して確率変数$tX+Y$について
$0 \leq E[(tX+Y)^2] = t^2E[X^2]+2tE[XY] + E[Y^2]$
右辺の式をtの関数とみると、2次関数であり、負値をとらないので、判別式より
$(E[XY] )^2-E[X^2]E[Y^2] \leq 0$
等号成立は、$E[(tX+Y)^2] = 0$が成立するときで、ある$t=-a$に対し、$P(-aX+Y=0) = 1$が成立するときに限る。